ブライアン・イーノの「Ambient」
こだわりのひと品と聞いて、あのイチローのバットを連想しました。プロ入りしてから、一度も長さ太さ、重さを変えていないのだと聞きます。まさに、こだわりの一品です。
スポーツの世界で使われる言葉にルーチンがあります。野球ならばバッターボックスにはいるまでを、毎回所定の手順を変えないとかの、あのルーチンです。イチローはバットを変えないどころか、シーズン中は毎朝カレーしか食べないと聞いたことがあります。すごいアスリートほどルーチンへのこだわりがある様に感じます。
すごいアスリートと同列にするのもおこがましいのですが、僕にも仕事に向かうときのこだわりのルーチンがあります。必ずというとそうではないので、やはりすごいアスリートには、足下にも及ばないのですが・・・。
一つはコーヒーを豆から丁寧に淹れる。これは多くの人がすることでしょう。もう一つは、ブライアン・イーノの「Ambient」というアルバムをかけることです。この音楽をかけると、自然と仕事モードになれるのです。
標題からして環境音楽の代表作で、空港ロービーで流されることを想定しているそうです。静かで単調、退屈といえば退屈な音楽です。ループ音楽のはしりですから、この曲そのものがルーチンを内包しているとも言えます。
最近はiTunesがあるのでブライアン・イーノで仕事モードになったころに、ビル・エヴァンス「Waltz for Debby」が切れ目無く流れてくる様にしていて快適です。
いつものやり方、所定の手順、すなわちルーチンを決めておくと、気にしなくてもいいようなことを気にすることもなくなります。心が何かにとらわれて,考えが不自由にならないですむのです。それで、すごいアスリートは集中力を上げるために、余計なことはルーチンにしているのですね。
ルーチンへのこだわり、これは本当は、こだわらない為のこだわりなのです。
(横山敦士)
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