街に緑を

街に緑を!と思っている。 ただ、そうは言っても、市民運動を立ち上げて街に公園を作ろうではないか!とか緑地を絡めた再開発を!と言えればいいのだけれど、もう少し小さな運動から街に緑を作っていこうと考えている。例えば夏の暑い日差しの中で、ちょっとした木陰に助けられた経験はだれしもあるだろう。公園や街路樹は皆のもので、そうした公共性が支える街は素直に居心地がいい・・じゃないですか?そんな木を少しずつ増やしていけたらという運動です。

木と言えば、昔学校で「だるまさんがころんだ」※1とか、「馬乗り」※2とか校庭にある大きな木を背にした子供の遊びをよくやった。グラウンドの外れには樹齢7/80年の楠や銀杏なんかがあって、そんな大樹は桜と共に校庭に欠かせない風景の一部だった。

先日、世田谷区の等々力駅前に大きな欅の木があって、気になったので近付いて見ると、保存樹木昭和61年認定と言う看板を見つけた。この街にとっては、樹齢百数十年の欅が風景の一部になっていて、それは欠く事の出来ない街の個性になっている。木の幹は直径1m近くあって、高さも20mぐらい。建物に換算すると優に5階建てぐらいにはなりそうな木が、たった独りで街にこんもりとした風景を作っている。このような木は、公共の財産なのだから存在自体を擁護するのは大切な姿勢だし、世田谷区はそのような活動を以前から支えている街だとも思う。住みたい街に常に上位にランクされるのは、そんな理由もある。

実は現在横浜市と、ある駅前広場の使い方や植栽について協議を重ねている。いくつかハードルがあって、なかなかその思いは伝わらないのだけれど、なんとか街に緑を!計画を実現したいと思っている。というかまず駅前に緑を!なんだけれども、この計画は、今後50年から100年スパンで街の風景や環境を作って行くのだから、少しマジになって主張したいと思っている。

※1[だるまさんがころんだ]

参加者は、離れた位置から後ろ向きになっている鬼に向かって近づき、鬼にタッチしたあとできるだけ遠くへ逃げることを目的とするゲーム。鬼は樹木に向かって参加者を背に目を瞑りだるまさんがころんだと叫ぶ。

※2[馬乗りまたは長馬]

2チームに分かれ、片方は馬をつくりもう片方は乗り手になる。乗り手は順番に馬に飛び乗り最後の1人が乗ったところで馬側の親とジャンケンをする。ジャンケンに勝てばもう一度馬乗りを再開しジャンケンに負けたら交代となる。馬側の親は、大きな樹木を背にして体を支える。

(安田博道)

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