THERMO=HUNTER PT-7LD

写真は昨年5月末竣工した住宅の小さな吹抜けを持つ階段を通して1階家族室から2階居間・食堂を見上げたものです。

延べ床面積は、玄関前のデッキ部分を除くと実質約61坪、小規模住宅であれば2軒分にも相当します。

しかも、玄関、廊下、階段、居間・食堂、そしてこの家族室は、間仕切られることなくつながっています。それどころか、個室他の部屋の入り口も通常は出来るだけ開け放しておいてもらうようお願いしています。

そして、実は、これ等全室の冬期の温度環境を、外周部壁・屋根面の断熱と写真1階床下(正確には1階床下外周全体)の「基礎断熱による土間蓄熱」とでガードした上で、南面からの太陽光による熱取得と写真階段下にちらりと見える深夜電力利用の「蓄熱式暖房機」(工務店見積もり価格18万400円)1台でほぼ*支えています。

(*ご主人の話ですと、この冬、通常は昼夜共自然(輻射)放熱、厳冬期のみ夜間ファンによる放熱をこれに加えるタイマー設定で運転し、曇り、雨等で自然放熱だけでは冷え込みを感じる昼間のみ補助的にエアコンを必要個所で運転したとのことです。)

今年の冬(2月2日)、表面温度計で床面や天井面温度を測ってみましたところ、

 2階居間・食堂中央で床19.1℃、天井19.5℃

 1階写真の家族室中央で床18.8℃、天井19.9℃

なんと、1階床面温度と2階天井(最高部)間約7m20cmの温度差がわずか0.7℃(室温もこれに準じている筈です)!

自分でも驚くくらいの上々の温度分布でした。

複雑に連続し高低差もかなりある空間をたった1台の暖房機でほぼ均一な温度分布を獲得出来た方法については、話がそれてしまうので、又の機会に触れることにしたいと思いますが、ここで本題、私の「こだわりの一品」を登場させたく思います。

それは、もう触れていますので、お気づきかと思いますが、温度分布を見事に計測し数値化、その良好な状態を証明してくれた愛用の「表面温度計(正確には非接触式表面温度計)」。

 THERMO=HUNTER PT-7LD

 160H X 44W X 42D

 /オプテックス(株)


測定したい面に向けて、ピッとボタンを押してレーザー光をあてれば、その表面温度が簡単に表示されます。

大分以前に購入したものですが、この機器のお陰で、体感温熱環境と建築計画、温度分布、表面温度分布の関係を実感として捉えることができるようになったことは、私自身の大きな収穫となっています。

(野口泰司)

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