こだわりの一品
これを載せるのか?と思いつつ、私にとっての「こだわりの一品」は今年4月に導入したばかりの事務所のクルマを紹介することにしました。
以前から仕事の行動範囲が広いこともあって、事務所のクルマは3年で約10万キロを走行します。したがって新車で購入しても3年後に査定がゼロになる始末。そして10万キロになるとメーカー保証も無くなりますので、消耗品の交換と修理費が馬鹿になりません。修理工場に入るロスタイムを考えているうちに毎度買い替えを決断してきました。仕事柄、休みも週末という言葉もあまりない日々ですから、クルマに乗る時間は唯一の休息時間。そんな理由をつけてオープンカー、ハッチバック、セダン、軽などすでに13台を乗り継ぎ、浮気者ともささやかれつつ、そのクルマが持つ世界観を体験するのが好きで、あらゆる車種を経験しているうちにいろんなことが見えてきました。
それぞれ車体設計の考え方や耐久性に対する考え方はかなり違いますし、点検メンテを前提に設計されているものと、まったく部品交換を前提としていない消耗品的な設計のクルマもあります。
壊れないけど面白くないクルマ、面白いけど維持するのが大変なクルマ。なんかクルマに対する価値観は「住宅」と同じようなところがあります。
そんな中で私のこだわりは、
1)顧客を住宅案内するときに乗ってもらって話題になること。
2)長距離など高速で移動して疲れないこと。
3)毎年必ず行く山キャンプに耐えるよう山道・雪道を安心して走れること。
の3つが選定条件ですが、このたび導入されたこのクルマ。
数年前から資料文献を集め、ずいぶんと慎重に研究して、整備性や故障のポイントなどを把握したうえでようやく決めました。
英国王室御用達のクルマとして有名なこのレインジローバーは1993年製。
すでに20年経っているクルマです。おいおい!そんなのどうやって維持するの?部品あるの?と色々聞かれそうですが、使い捨ての日本車と違って、実は部品は現在もあるので全く困らないのです。元々軍用車として作られた基本設計が1948年ですから65年という長寿命。調べていくうちに「直していくことでずっと使える」という設計思想を持っていることが妙に好きになりました。
まあ古民家を1軒買った気分といいましょうか、そんな気持ちでずっとつきあっていけたらと思います。
(鈴木信弘)
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