窓からの風景、2009

秋雨に煙るみなとみらいの向こう、横浜大桟橋に「飛鳥Ⅱ」が横付けされている。今日の朝9時に入港、11時に出港予定だ。「秋の日本一周・韓国クルーズ」だそうで前港は青森、次港は神戸。11月中旬には2回のチャーターが、下旬には2回の企画クルーズが寄港の予定となっている。12月はXmas横浜ワンナイトクルーズで6回寄港予定という。「飛鳥Ⅱ」だけでそんなスケジュールだから結構過密な日程で客船も運航しているものだ。それでも向こうではゆったりと、こちら側とは違った時間が流れている情景が想像される。

横浜で好きな風景のひとつが、その客船の出港風景である。

客船が音もなくすべるように動いていく姿をみていると、ちょうど右に見える同じような大きさの帆の形をしたホテルのシルエットも今にも動くのではないかと感じられる。まさに白いビルが動いている感覚だ。

ちょうど1年前、窓から見えるみなとみらいの風景のここ10年での大きな変貌について書いたのだけれど、地べたに張り付いて動けない建築群がどんどん過密化していくのを横目に客船は自由に行き来している。

(荻津郁夫)

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