私を育んでくれた 横浜

今回のお題「横浜の好きな場所」ということですが、基本的にいわゆる「横浜」として紹介される場所は全て好きです!と言ってしまったら話は終わってしまいますね。

ということで、「横浜」=自分を育んでくれた場所 を少し振り返ってみたいと思います。

私は3代横浜に住むハマッ子(ハマおばさん)で、私の生家(父の実家)は妙蓮寺です。

戦前事業に成功した祖父が昭和初期に建てた日本家屋(現存)です。玄関脇に応接間であったろう洋間が庭に面してあり、玄関の反対側は長〜い中廊下式の大きな平屋建ての日本家屋です。庭から外階段を上がると離れがあり洋館風(?)の当時の洋式住宅があり、私が生まれた時は宣教師(牧師さん)が住んでいたそうです。外人が家の中にいる家で育ちました。祖父自身がクリスチャンだったこともあり、女性は全員キリスト教系の女学院卒業で、私もご多分にもれず、山手にあるフェリス女学院で中学高校と学びました。6年間学んだフェリスを少しご紹介します。

フェリスは当時から土曜日お休みで、毎朝8:30から30分礼拝がありました。皆さんがイメージしているようなお嬢様学校では全くなく(私を知っている人はおわかりでしょう)、自立した女性を育てる学校です。学校のモットーは【For others】 いまでこそ当たり前の事ですが、一人の人間として生きる!ということを徹底的に教えてくれたリベラルな精神に溢れた校風です。

フェリスはご存知の様に横浜山手にあり、どうしても階段を上がらなければ学校には辿り着けません。。。

時間にゆとりのある時はいいのですが、遅刻しそうな時は大変! (高学年になると、石川町からタクシー相乗りの日々でした。。。)

毎朝の礼拝はほとんどは眠いのですが、今振り返るとその礼拝で受けた教えは、その後の人生の心の隅に深く宿っているなあ。。。と感謝します。カイパー記念講堂の正面にあるステンドグラスの前で6年間礼拝を受けました。どんなにおてんばな活発な娘達もこの礼拝堂のこのステンドグラスの前に立つと心が静かになります。そのステンドグラスをみると、毎朝の礼拝、クリスマス礼拝、卒業式などあの頃の6年間の思い出がフラッシュバックします。何年か前に校舎立て替えがありましたが、この記念講堂だけは復元させ、ステンドグラスも当時のままのデザインであるのは、うれしいことです。

今回「好きな横浜の場所」というお題をいただき改めて考えてみた自分が大切にしてきたコト、心の原点。

場所、建物というのは不思議なものです!

人には生まれ育った場所があり、過ごした建物によって人間性が育まれる。。。。

今回のお題に 感謝致します。

(青木恵美子)

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